第3回 技術の向上は足し算にあり

プロ選手でさえ、シーズン中でも一定期間は基礎に重点をおいた練習を行います。

バスケットボールは足し算のスポーツであると私は考えています。
なぜなら日々の練習の中で、習得した一つ一つのメニューはそれ単独で、すぐに試合に効果的にいかせるものではなく、それぞれを足し合わせてこそ有効であると考えているからです。
例えばドリブルを強くつくという技術はもちろんそれだけですぐに試合でも意識して使ってほしい技術ですが、これができるようになった上で初めて他の技術(例えばステップや姿勢など)を組み合わせることができ、1対1などで相手を確実に抜いたりディフェンスで抑えたりできるようになるわけです。
一つ一つの練習は単純でお世辞にも面白いとは言えないかもしれません。こういう、いわゆる地味な練習でなく、すぐにシュート練習や1対1、さらに実践練習をしたいと思う人はたくさんいるでしょう。

しかし、私はこれらの地味な練習を一つ一つ確実にできるようになっていくことが、結果的に高いレベルの選手への近道だと考えています。一つ一つを習得し、それぞれを足し合わせることができた時に初めて本来望んでいた技術になると考えています。
私自身もそうでしたが、プロ選手でさえ、シーズン中でも一定期間は基礎に重点をおいた練習を行います。つまり、日本のバスケットボール界のトップである、プロ選手ほど、この基礎練習をしっかり行っているわけです。なぜならそれが絶対必要であるからと彼ら自身が理解しているからです。
足し算していく中でも、その土台となる部分の基礎練習(ドリブルを強くついたり、ハンドリングやキャッチング、パス、姿勢、体幹などなど。)が一番重要であり、ここの土台をしっかり築けないと、足し算しても効果が得られません。たとえて言うなら、家を建てるにあたって、土台がしっかりしていないと、丈夫で安心できる家にならないですよね。

昨年10月より行っております、東武バスケットボールスクールでの小学生、中学生向けスクールレッスンでは、一年を通して基礎練習に重点を置いてきました。中には、毎回、必ず繰り返し行うメニューもあります。

練習の際には、これがどういうシチュエーションへ結びつくのかなどをわかりやすく説明することを心がけていますが、なかなか実際にそのような場面にぶつからないと、一人一人がどの程度身についているのか、そのレベルを実感できないこともあるようです。

そのため、当スクールでは、ある程度の期間を経過したところで、レビューもかねて個人個人の効果を実感してもらえるようにと、実践的な練習を取り入れるようにしています。この模様は以下のレポートにて写真を紹介しております。
東武バスケットボールスクールレポートページ

この時には、私自身も、生徒さん一人一人が思ってた以上に基礎的なテクニックが身についていることが感じられ、とてもうれしく思いました。この一年間を通して、バスケットボールの技術の積み重ねが出来上がってきたことを実感でき、自分としても充実した一年だったと改めて思いました。

いかがですか、バスケットボールは足し算であるという意味、理解していただけましたでしょうか?
これを読んでいる小、中学生の皆さんや、保護者の皆さんの中にも、基礎的な練習ばかりで心の中に、モヤモヤしたものを感じてる方もいるかもしれません。今日のコラムの内容がそのモヤモヤを少しでも取り除けることができたら、私はとてもうれしいです。

東武バスケットボールスクール
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