世界に挑戦する武井修志インタビュー バスケットボール用品やグッズ、バスケットボール情報をお探しなら、スポーツワンストアで

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ありますね。アメリカは単純ですね(笑)。
NBAのように高いレベルに行けばバスケットとしての質は間違いなく上がっては行くんですけど、それでもNBAが独自のルールを敷いているように、誰が単純にすごいのか、たとえばゾーンよりもマンツーマンディフェンスを励行するみたいなのもそうだし、個人がどれだけすごいのかっていうのにフォーカスしているのが、よくも悪くもアメリカのバスケットかなって思います。逆にそういったところから輸入して独自の発展を遂げていったのがヨーロッパの各国。美徳の違いを感じますね。ただ、アメリカは、ボール持ったやつがとりあえず1on1仕掛けてくるみたいな怖さがある。なんていうのか、絶対的に優れた5人の“個”が集まった時に仕掛けてくる怖さもあるんですけど、でも“個”である以上チームとしては守れる時も出てくる。最終的に1点でも多く相手より多く取ってればいいって戦っているから。そこでの戦い方というか、結局どの国、どのチームにおいても勝つことが目的なのは変わらないんですけど、手段だったりポリシーが違うから、面白いですね。フランスでやったときの印象では、すごくスマートなプレーをするなぁ、と。その中にアフリカ系の移民が入ってきて能力的な部分でも高いレベルでプレーする。ドイツは白人選手が多いんですけどサッカーと一緒で、体の当たりの強さだったりとか、いわゆる気持ですよね。それを全面に出してきます。イタリアは、見てなるほどと思ったんですけど、イタリア男のバスケなんですよね(笑)。全然違うんですよ。ドイツとイタリアで大差があるわけじゃないと思うんですけど、僕らが思うイタリア男のチャラいところは少し感じましたね。ドイツは質実剛健というか、そこは国ごとに見てて面白かったです。
ーそれぞれの国で、武井選手に望むことも違いますか?
世界的に見ても、僕は背が高くない。もっているもので言えば、スピードだったり技術の正確さ、日本人の勤勉さというのはやっぱりどのコーチも評価をするので、いわゆるハードワーカーになりますよね。それがチームの主力となるハードワークになりうるのか、それともチームを支えるハードワークになるのかはその状況次第にしても、練習に手を抜かないとか、そういう部分はどこに行っても大事にしていますね。逆にそういうのが無いと、どれだけ使えるのかわからない外人、とくにアジア人はバスケできると思われていないので、それを少しでも先んじるためには、やはりいろんな部分でアピールしなければいけない。

ーこれからペルーに行く目標は?
平均のプレータイムに影響されるのはしようがないにしても、プレー時間がある程度確保できていれば、毎試合20点は取らなければいけない。僕は今回、ただ単に挑戦というよりも、現地の対応としては、チームを勝ちに導いてくれる助っ人外国人扱いなので、数字を残さなければいけないし、それがもっと稼げるフランスにつながっている唯一の道であるのであれば、そこでがんばらなければ後にはつながらない。そこは多少エゴイスティックになったとしても、自分の数字にこだわっていきます。

BJリーグと比べたら、BJの方が強いんじゃないかと感じてます。それだけに数字は残さないといけないと思います。

ーフランスはさらにその上?
そうですね。この間いったパリの世界大会とかは、JBLのチームが行ってもボコボコにされて終わるんじゃないですかね。

ーNBAと日本の差くらいありますか?
といっても、NBAと日本はまぁ、開いてますけど・・・(笑)

ーフランスはどちら側に近いですか?
NBAよりです。パリの世界大会でプレーする連中は、前にNBAでプレーしていたり、フランスのナショナルチームに所属している人間だったり、現地の1部リーグのブロック王だったり。あとはヨーロッパや中南米でプレーしている人間ですね。ちょうどオフシーズン中の開催なんで、そいつらがゲーム感を取り戻すために出たりします。マイケル・ジョーダンが世界で唯一スポンサードしている大会なので、ユニフォームも最新のジョーダンブランドに自分の番号と名前が入ったのを着ますし、靴下からヘッドバンド、リストバンドが全部支給で、会場内のケータリングもプレーヤーのバンドしていると全部タダでできます。そういった意味で、お金が出るわけじゃないですけど、そこでプレーするステータスは間違いなくありますね。
ーペルーのつぎはフランスが目標ですか?
そうですね。フランスの国内で評価してくれる声があるっていうのも追い風だし、自分を新たにステップアップさせていくためにはペルーにとどまるわけには行かないんです。そこからフランス国内のトップリーグではなくても、その下のリーグから初めて高いレベルの活躍をして、そこからより高いレベルの待遇を求めて移籍していくことはできるので、そういた意味ではペルーはファーストステップ。そっからどこに足跡を残していくかっていうのは自分の活躍次第ですよね。
ーがんばって下さい。我々も陰ながら応援しています。
 本日はペルーに旅立つ直前のお忙しいところ本当にありがとうございました。

 次回お会いするのを楽しみにしいます。
■編集後記
自ら「好奇心旺盛」と語るだけあって、ただ単にバスケットボールのことを考えるのではなく、非常に高く、広い視点から状況を客観的に捉えていました。バスケットボールのことを厳かに熱く語る姿は“知的”という言葉がぴったりとはまります。どの国へ行っても必ず結果を残し、我々を驚かせてくれると確信しました。
武井氏のブログ プロバスケットボーラー武井修志 世界に挑む!