第178回 アスリート飯 ラグビー選手の食事:増量サポート

アスリートフードマイスター2級の村田英理子が
現役ラグビー選手への食事サポート法を紹介します。

皆さんこんにちは!村田英理子です。主人は現役プロラグビー選手の村田毅(むらたつよし)です。現役ラグビー選手の食事サポートを全5回でお届けします。

今回のテーマは【増量サポート】です。

ポイントは、3点です。
①たんぱく質の摂取量目安、タイミング
②「食べる」モチベーションづくり
③衛生管理

ラグビーのようなコンタクトスポーツでは、身を守るために特に強い身体が必要です。主人も元々は痩せ体質で、トレーニングで今の身体を作り、維持しています。まさに日々のトレーニングの賜物ですが、同時に食事の面で気を付けると良いこと、少しご紹介しますね。

①たんぱく質の摂取目安、タイミング
私たちの身体は、すべて食べたもので出来ています。
37兆個もの細胞があり、毎日7000億個が生まれ変わる…
約50分の1の細胞が日々生まれ変わるのです。不思議。

筋肉ももちろん同じです。痛んだ筋肉を修復する際、適切にたんぱく質を摂り入れることで筋肉増強に効果が出ます。

○たんぱく質摂取量の目安(1日・体重1kgあたり)
一般人:0.8-1.0g
女性アスリート:1.2g
ジュニアアスリート:1.5-1.7g
増量期:2.0g
体重(kg)×2.0gが健康維持できるmax水準
現代の生活では、十分すぎるほどたんぱく質は摂取できていると言われているので、その質を高めることです。


◎たんぱく質は複数の食材からまんべんなく。

○摂取タイミング
身体を大きくするためには、運動後すぐ(30分以内)のたんぱく質摂取が効果的。粉末を水で溶かして飲むプロテインが取り入れられるのも、消化吸収が早いからです。
一方、たんぱく質の摂りすぎは脂肪となり蓄積されやすくなってしまうため、プロテインを飲むのであれば、食事での摂取量はその分控えてくださいね。そうでないと脂肪も増えてしまいます。

 

②「食べる」モチベーションづくり
普段のコミュニケーションと似て、食事(栄養)も送り手と受け手の気持ちが一致すると、効果が倍増するようです。

食べる気力もないほどヘトヘトな時もあると思いますので、サポーターとして、アスリートに食べることを勧め、栄養吸収効率を高めるアイディアです。
・効果、効能を伝える
・好きなものを出す
・見た目、色合い、器の工夫
・有名人のエピソード(○○選手は、これで強くなった!)
・褒める(今日の試合、□□が良かった!)

食事中は、とにかくポジティブな話で楽しく!
ポジティブな話は、脳の活性化に繋がり、消化吸収の効率も高める効果があります。臓器は筋肉ですので、より気持ち良く活発に動いてもらいたいですものね。


◎赤黄パプリカで、彩り鮮やかに。

 

③衛生管理
そして何よりも大切なことが衛生管理

…台所のスポンジ、どの程度の頻度で交換していますか?

どれだけ栄養バランスが取れた完璧な食事を作れても、お腹を壊してしまっては努力が水の泡です。

食材を選ぶ要因は2つに分けられます。

 

衛生要因が満たされる大前提の上で、動機付け要因です。
清潔な調理環境の維持も、大切な衛生要因です。

ポイントは、見た目ではなく、時間での管理

例えば、先ほどのスポンジ。毎月1日(+15日)を交換日と定めてしまうのです。まだ大丈夫に見えても、細菌が繁殖している可能性大です。

99%除菌ができる洗剤でも、1%は残ってしまい、生命力の強い細菌は30分で倍に繁殖。100分の1が、30分後には2になり、その30分後には4に…
「除菌」では、菌そのものは無くせていないのです。
滅菌を家庭で完璧におこなうのは難しいので、時間管理で交換しましょう、という事です。

 

要点のみのご紹介になってしまいましたが、以上の3点は、増量期を含めアスリートをサポートの中で、大切にすべき点だと考えています。

***

担当させて頂いた5回分ではまだまだ足りませんので、今後またSNSやどこかの機会で接点が持てれば嬉しいです♪

2019年日本開催のラグビーW杯まで600日を切りました。
ますます注目度が高まるラグビーを、今後もよろしくお願いします!

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●アスリートフードマイスター2級
村田 英理子 (むらた えりこ)
食生活アドバイザー(2級)・オーガニック料理ソムリエの資格も保持。
プロラグビー選手との結婚を機に栄養学の勉強を本格化。
「食卓に栄養と彩りを」という想いを大切に主人 村田毅をサポート。
ラグビーというコンタクトスポーツで酷使し続ける身体を守ることを基本に、
更なるパフォーマンス向上の手助けとなる食事学を伝授します。

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第177回 アスリート飯 ラグビー選手の食事:調理法の工夫

アスリートフードマイスター2級の村田英理子が
現役ラグビー選手への食事サポート法を紹介します。

皆さんこんにちは!村田英理子です。主人は現役プロラグビー選手の村田毅(むらたつよし)です。現役ラグビー選手の食事サポートを全5回でお届けします。今回は第4回の【調理法の工夫】です。

今回は野菜(ビタミン)をテーマにします。

野菜不足が続くと不調を感じ、たくさん食べた後は身体が軽く感じる経験はありませんか?それは野菜に含まれるビタミンの効果です。

私は栄養を勉強するまで、もったいない事をしていました。
ビタミンに、水溶性・脂溶性があるとは…。

簡単に言うと、
水溶性=水と相性がいい:茹でるとお湯に抜ける
脂溶性=油と相性がいい:炒めると油に溶け吸収率up
ということです。

ビタミンは三大栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質)のエネルギー変換や反応を助けて身体の機能を調整する潤滑油としての働きを持ちます。ビタミンが不足すると、三大栄養素の変換がうまくおこなわれず、不調に繋がっていたのです。

さて、ビタミンの種類別の特徴をご紹介します。

○脂溶性ビタミン

機能 代表的な働き 食材例(野菜をメインに)
ビタミンA 皮膚・粘膜の生成、抗酸化作用 人参、青菜類
ビタミンD カルシウムの吸収 キノコ類
ビタミンE 細胞の老化防止、抗酸化作用 アーモンド、米胚芽
ビタミンK 血液の凝固に必要、骨の形成 ブロッコリー、青菜類、納豆

脂溶性は、ビタミンD、A、K、E(だけ)と覚えます。
脂溶性ビタミン満載メニューとして「人参のラペ(人参、アーモンド、くるみ、レーズン、亜麻仁油)」は村田家の定番です。ほうれん草などの青菜類もビタミンAを多く含むものが多いため、炒め物にしてもいいですね。

○水溶性ビタミン

機能 代表的な働き 食材例(野菜をメインに)
ビタミンB郡※ エネルギーを作り出す 緑黄色野菜
ビタミンC 鉄の吸収、コラーゲン生成 ブロッコリー、赤黄ピーマン、柑橘類

※ビタミンB1 、B2、B6、B12、葉酸などの総称

少し話が変わりますが、私は、アスリートフードマイスターのほかに、オーガニック料理ソムリエの資格も持っています。

「オーガニック=高い、良さそうだけどよく分からない」
そんな想いをお持ちの方にも、まずオススメしたいのが調味料だけ変えることです。中でも、私のこだわりは、お味噌です。

味噌:大豆や米などの穀物に、塩と麹を加えて発酵させて作る発酵食品
注目すべきは“発酵食品”というワード。

オーガニック料理ソムリエの講習で、実験をしました。
見慣れたとあるお味噌と、昔ながらの田舎味噌(※)。
それぞれのお味噌とご飯をかき混ぜ放置という実験です。

※原材料が「大豆、米、食塩」のようにシンプルなものが田舎味噌、その他の原材料が色々と入ったものがとあるお味噌と区別しています

1時間後の結果がこの写真です。

結果の違いは明らかでした。
この実験結果は、私たちの胃の中の状態です。
違いを知った上で、何を選ぶか?…それは自由です。

私は、この実験に衝撃を受け、お味噌から変えました。
本コラム第174回でもご紹介した通り、アスリートは、特に試合前にはしっかり消化をおこなうことが大切ですよ。

「こうじ菌によって分解反応がうまく起こっている味噌は、栄養素も吸収しやすくなっていて、最強の栄養ドリンクになる」と、私の愛用するお味噌の作り手さんが仰っていたのも印象的です。

さて、話を戻しますが、水に溶け出してしまうビタミンB群、C、おひたし・お味噌汁などで茹で汁ごと頂いてしまうのが簡単で効果的です。

我が家のお味噌汁は、具材の野菜や海藻、かつお出汁をベースに、煮干を粉末にしたものをカルシウム補給財源として加えています。野菜から溶け出すビタミンを丸ごと頂け、お味噌で消化促進、不足しがちなカルシウムも補給…たしかにお味噌汁は最強の栄養ドリンクかもしれませんね。

塩分の摂りすぎには注意ですが、アスリートは大量の汗をかくので、気にしすぎなくても、と今は気楽に考えています。

ビタミンごとにあった調理法を取り入れ、より質の高いサポートを目指しましょう!

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第176回 アスリート飯 ラグビー選手の食事:食材選びの工夫

アスリートフードマイスター2級の村田英理子が
現役ラグビー選手への食事サポート法を紹介します。

皆さんこんにちは!村田英理子です。主人は現役プロラグビー選手の村田毅(むらたつよし)です。現役ラグビー選手の食事サポートを全5回でお届けします。今回は第3回の【食材選びの工夫】です。

コラムをご覧の皆さまには、仕事や育児との両立の中で、やりくりしていらっしゃる方も多いのではと思います。私もそうです。毎日バタバタと料理をしなければいけない中で、少しの知識でより効果的なサポートに繋がる食材選びの工夫(お肉編)をご紹介します。

○食材選びについて○
お肉と言っても種類はさまざま。牛・豚・鶏・ラム…。部位もロース・モモ・肩…。
それぞれの特徴を知って、献立に織り込むよう気を付けています。

お肉の代表的な部位の「たんぱく質・脂質の含有量」を整理しました。



パッと見て直感的に分かる表が欲しく、作ってみました。
どうでしょう?こう見比べてみると、同じ豚でも、バラとモモでは大違いですね。

より質の高いサポートをおこないたい、でも細かい栄養素は覚えきれない…そんな悩みを持つ方も少なくないはず。私もその一人です。

主人をサポートする上で、一番気にしているのはたんぱく質・脂質のバランス。次に、ビタミン・ミネラルです。鉄分が多いのは牛の赤身、ビタミンB1が多いのは豚など、それぞれビタミン・ミネラルの特徴はありますが、何よりもまずは、たんぱく質・脂質のバランスだと考えています。

食材ごとの特徴を知っていれば、本コラム第174回でご紹介した「試合に向けた一週間の献立」を考える時、
・週前半:高脂質OKタイミング → 豚バラ肉・牛・ラム
・試合直前:低脂質タイミング → 鶏・豚モモ肉
のような具体的な食材選びが、より簡単にできます。

鶏ササミが低脂質・高たんぱくである事は有名ですが、そればかり食べると栄養は偏ってしまいます。お肉に含まれるビタミン・ミネラルも上手に摂るべく、試合のスケジュールと相談しながら、まんべんなく食べるように心掛けています。

私の買い出しは、週末に1回+平日の安売り曜日に1回の計2回が基本ペース。その他に、約1ヶ月半に1度、大型スーパーでお肉各種<豚肩ロースかたまり2kg、豚コマ(モモ・ウデ)2kg、鶏ムネ肉2.4kg、牛肩ロース切り落とし2kg>を買い込み、300gずつ冷凍保存しています。普段のお肉はこのストックから使い、一回分で買いたいものはスーパーで仕入れています。

試合週前半のこの日は、ラム肩肉がメイン。
ラム肉は比較的高脂質ではありますが、ビタミン・ミネラルの栄養価には大注目しています。

○ラム肩の栄養素
鉄分:豚肩ロースの約2倍
・たんぱく質の代謝を助けるビタミンB6:牛肩ロースの約2倍
・成長を促進し、糖質からエネルギーを作り出すビタミンB1:牛肩ロースの約2倍

・ラムのしょうが焼き(ラム肩肉、たまねぎ)
・サラダ(ベビーリーフ、赤黄パプリカ、プチトマト)
・かぼちゃそぼろ煮(かぼちゃ、豚ひき肉)
・五目煮(ひじき、人参、干し椎茸、大豆、こんにゃく)
・ごま和え(ブロッコリー、おくら)
・お味噌汁(なめこ、豆腐、わかめ)
・ヨーグルト(ブルーベリー、はちみつ)

同じしょうが焼きでも、豚肉とラム肉では摂取できる栄養が変わるので使い分け。ラム独特の臭みも、醤油・お酒・生姜に一晩漬け込んでおけば軽減されますよ。

赤血球は衝撃を受けるたびに失われるとも言われるので、ラグビーのような激しいコンタクトスポーツは要注意!鉄分不足を改善するためにも、村田家ではラム肉を積極活用しています。

食材ごとの特徴を知って、タイミングに合わせて取り入れみてくださいね!

~ここで少しラグビーのお話~
主人の所属する日野自動車レッドドルフィンズは、1/20(土)に昇格をかけた入替戦に挑みます。応援よろしくお願いします!!

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第175回 アスリート飯 ラグビー選手の食事:試合当日

アスリートフードマイスター2級の村田英理子が
現役ラグビー選手への食事サポート法を紹介します。

皆さんこんにちは!村田英理子です。主人は現役プロラグビー選手の村田毅(むらたつよし)です。現役ラグビー選手の食事サポートを【試合を控えた一週間】【試合への準備】【食材選びの工夫】【調理法の工夫】【増量サポート】の全5回でお届けします。今回は、第2回の【試合への準備】です。

○試合への準備○
試合当日はどのような食事がいいの?と、同じように選手をサポートする奥様方からもよく質問を頂きます。前回は試合に向けた一週間の食事サポートをご紹介しましたが、今回は、試合本番でのパフォーマンスに直結する試合当日の食事についてです。

ラグビーの試合は14時キックオフが多いので、その日を例にご紹介します。
―――――
8:00  起床、ストレッチ ※試合開始の5時間前までの起床
8:30  朝食
11:30  出発
12:30  会場到着
  補食①(試合開始1.5~1時間前):おにぎり、バナナなど
  補食②(試合開始30分前~直前):ゼリー飲料、スポーツ飲料、オレンジジュースなど
14:00  試合開始
16:00  試合終了
16:30  補食③:プロテイン、おにぎり、バナナなど ※試合前後の体重差を補う
19:00  外食:好きなもの
21:00  帰宅
23:00  就寝

*1日を通じてこまめな水分補給を意識
*補食は基本的にチームでご用意頂いているものから、主人自身が調整して選択
―――――

写真は、試合の日の朝ご飯の例です。

・白米ごはん(玄米や雑穀は、栄養価は高いですが消化が遅いのでNG)
・梅干
・新鮮な玉子
・焼き鮭(ビタミンB1補給)
・お味噌汁(カボチャ、玉ねぎ)
・グレープフルーツ(ビタミンC補給)

試合の朝、特に気を付けているのは、①糖質(エネルギー源)の確保②消化促進です。

①糖質(エネルギー源)の確保
糖質(グリコーゲン)は、水分と結びついて体内に貯蔵されます。
脱水症状を防ぐだけでなく、糖質貯蔵という意味でも、水分補給は意識しています。

食材は糖質中心
ご飯(主食)をいつもより多く食べることは簡単ですが、それだけでは食も進みにくく、かえって身体が重く感じてしまったりする可能性もあるので、イモ類やGI値(※)が高くなる食べ合わせで工夫しながら、糖質の量を普段より多くするように心がけています。

※GI値(グリセミック・インデックス値):
血液中のグリコーゲン量を指します。通常時はエネルギー消費が少ないため、GI値が高すぎる食事は、脂肪となり体内に蓄積されやすくなりますが、試合日はエネルギー消費が激しいため、十分にGI値の高い食事を意識しています。

具体的なメニューをご紹介します。カッコ内はGI値で、70以上が高いとされています。

白米+梅干(80)、塩おにぎり(80)、もち+のり(83)バゲット(95、バターには注意)
白米+生卵+しょうゆ(72)、カボチャ(75)、スイカ(72)
白米+納豆(56)、カレーライス(67)→ルーは高脂質

村田家の朝は、普段は納豆ご飯が基本ですが、納豆がGI値を下げることを知ってから、試合の朝は写真の通り「白米+梅干、玉子、焼き鮭、お味噌汁、グレープフルーツ」が定番メニューです。

ビタミンB1を意識
栄養素は、組み合わせることで吸収効率が良くなります。
糖質からエネルギーを作り出すためには、ビタミンB1が効果的です。
(例)豚肉、鮭、緑黄色野菜、豆

②消化促進
朝食は試合開始の3時間前までに終わらせる:試合前にしっかり消化・吸収。
消化の遅いものを避ける:食物繊維、脂質は控えめに。

☆おまけ
ビタミンCを意識
実は、試合の緊張感などのストレスで、体内では急速にビタミンCが使われます。
ビタミンC切れ=スタミナ切れに繋がるので、ビタミンC豊富なフルーツを取り入れています。
(例)柑橘類、キウイ、イチゴ、緑黄色野菜

試合の朝の定番メニューや補食の活用法を覚えていれば、遠征でのビュッフェ式朝ご飯や、チームでご準備いただける補食でも、より効果的な食事サポートができます。サポートされる方だけでなく、ぜひ選手自身にも覚えて実践に繋げていただければと思います。

☆ちなみに・・・
村田家の試合後は「好きなものを食べるご褒美day」です!疲労回復を妨げるようなものは避けるべきですが、多少の“我慢”から解放される方が、心身のリラックスに繋がると考えています♪オンオフの切り替えも大切に!

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村田 英理子 (むらた えりこ)
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「食卓に栄養と彩りを」という想いを大切に主人 村田毅をサポート。
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第174回 アスリート飯 ラグビー選手の食事:試合に向けた一週間

アスリートフードマイスター2級の村田英理子が
現役ラグビー選手への食事サポート法を紹介します。

皆さんこんにちは!村田英理子です。主人はプロラグビー選手の村田毅(むらたつよし)です。現役ラグビー選手の食事サポートを【試合に向けた一週間】【試合への準備】【食材選びの工夫】【調理法の工夫】【増量サポート】の全5回でお届け予定です。

私は小さい頃から母の手伝いで台所に立つのは好きでしたが、栄養の勉強をした経験はゼロ。テレビやインターネットなどで目にする“良さそう”な情報を、都合よく試してみる程度でした。

そんな私も、結婚を機にスポーツ栄養の勉強を本格化!…とは言っても、私自身も会社員としての仕事は続けたまま。職場の多大なる理解と協力があり、両立を続けられています。丁寧な家仕事やバラエティーに富んだ食卓には憧れがありますが、現実は違います。あれもこれもではなく、限られた時間の中でやりくりする日常を綴ります!

ラグビー選手と聞くと、「から揚げ大盛り!ご飯大盛り!」というイメージの方が多いと思います。主人も成長期には、毎日学校にお弁当2つ+おにぎり8つ持参、帰りにお菓子+ラーメン、家でも山盛り夜ご飯…のように、山ほど食べた時期もあったようですが、プロアスリートとして生活する現在は、量より質に重点を置いている印象です(それでも私の倍程度を食べますが)。

【試合を控えた一週間】
ラグビーのシーズンは8月~1月で、今まさにシーズン真っ盛りです。食事は一食だけ気を付けたからと言って大きく効果が得られるものではないですが、少しの工夫で間近に控えた試合へのコンディション作りに役に立つ事はあります。

今回は試合に向けた一週間の献立の組み方についてご紹介します!

ラグビーは、シーズンになるとほぼ毎週末、試合(40分×2の80分間)があります。
試合日から逆算し、一週間の「大まかな食材配分」をイメージ。

「明日は月曜だから、牛肉(脂質高め)とごぼう(食物繊維)の煮物にしようかな~」
「明日は金曜だから、豚しゃぶ(脂質少なめ)とカボチャサラダ(炭水化物)かな~」などです。
→個人的には「○曜日だから、~」という献立の考え方が、時短の助けになっています。



週の前半は、栄養バランス重視。身体を正常な状態に戻し、より一層強く・たくましくします。ラグビーは生身の身体がぶつかり合うので、パフォーマンス向上はもちろん、身を守るためにも筋力維持が必要不可欠です。チーム以外にも多くの自主トレの機会を持ちながら、筋力強化への努力を惜しまない主人の積み重ねを無駄にしたくない、どうにか成果を最大化できないかと願いながら、栄養バランス重視の食事を準備しています。品数を増やすのは大変なので、食材数を増やす意識です。

週の後半は、試合に向けた準備。いわゆるグリコーゲンローディング(※エネルギー源となる糖質=グリコーゲン量を体内で最大化)で、試合2日前から徐々に炭水化物の量を増やします。主食の量を増やすだけでなく、お芋などの野菜からも糖質を取り入れられるような食材選びを心掛けています。

食事内容や栄養素について詳しくご紹介しようかとも思いましたが、この【試合に向けた一週間の献立の組み方】が、より実践的・効果的な(今まさにシーズン終盤で奮闘するラグビー界の皆さまにお届けしたい)内容だと思いましたので、最初にご紹介しました。
次回以降で、村田家のより詳しい食事サポートをご紹介させて頂きます。どうぞお楽しみに!

~ここで少しラグビーのお話~
主人の所属する日野自動車レッドドルフィンズは、現在トップチャレンジリーグ(サッカーで言うJ2)に所属していますが、今週末から順位決定戦が始まります。トップリーグ昇格に向け、チーム一丸となって頑張っています。応援よろしくお願いします!

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第173回 走食健美~レース前日に何食べる?

アスリートフードマイスター1級の庄内菜穂子が
ランナー向けの食事実践術を紹介します。

 東京マラソンや名古屋ウィメンズマラソンの抽選結果も発表され、ランナーの皆様のレース計画も進んでいる頃ですね。初めてのフルマラソン、あるいは勝負レースに向けて、「レース前日、当日に何を食べたら良いものか?」という悩みの声もお聞きする今日この頃。個人の体格や体質、目標レベルにより違いもあり、万人に共通の答えはありませんが、食事の基本を押さえておけば安心。
 今回で最後となる私のコラムでは、フルマラソン前日に摂った私のリアルな食事(完璧でない事が多いので、100点でなくても大丈夫!のメーッセージも込めて)を含め、マラソンレース前日の食事の摂り方についてお話しします。

カーボローディング
 ランナーの多くの皆様がレース3日前くらいから意識する「カーボローディング」。文字通り、炭水化物(=カーボ、炭水化物から食物繊維を除いたものが糖質)を多く体内にロード(=積み込む)して、筋肉にエネルギー源となるグリコーゲンを蓄える持久系スポーツの食事法です。

レース前日の実践ポイント高糖質・低脂肪食(糖質でのカロリー摂取比率を70%程度にアップ)
Point1:主食は脂質・繊維質が少なく消化の良い食材がおすすめ(当日も!)
  例: 白米、おもち、うどん、食パン・フランスパン(+ジャム、ハチミツ)
Point2:主食の量を増やすだけでなく、副菜や補食でも糖質を増やす
  例:マカロニ、イモ類(繊維質は多いので食べ過ぎ注意)、果物、果物ジュース、和菓子
Point3: 主菜・副菜で糖質の代謝に必要なビタミンB1を多く含む食品を摂る
  例:豚肉、レバー、豆類、豆腐など大豆製品、緑黄色野菜、バナナ
    +ビタインB1の働きを助けるアリシン(ネギ類の香味成分)
Point4:煮物や酢の物など、作り置き副菜で時間短縮
  例: ひじき煮、いとこ煮(カボチャと小豆の煮物)、オニオン・サーモンマリネ、お浸し等
Point5:控えるべき3つのアアルコール、アブラモノ、アマイモノ
*脂質少な目の和菓子はアンシンのアンコの大福や、ベカワモチ等)でオススメ。

私のリアル食I:東京マラソン前日(サブ3.15達成の2015年)

マイ実践ポイント:糖質とビタミンの補給になるフルーツを毎食欠かさず、レースもフルーツフル!
朝食:コーンブレッド*(ナッツにドライフルーツもたっぷり)、エッグスラット風ココット
   (卵の下にマッシュポテト*で糖質プラス)、ミニトマト、オレンジ、バナナヨーグル
   ト、ココア、オレンジジュース (*前日に作り冷蔵庫で2日保存可、ポテトは他の材
   料は入れずに作り置き。)
昼食:五目うどん(鶏肉、かまぼこ、椎茸、小松菜、薬味ネギ)、サツマイモのオレンジ煮、
   ミカン1個
補食:カステラ、糀甘酒
夕食:豚シャブと温野菜、柿のなます、アサリの味噌汁、シラスご飯(一膳)、リンゴ1/4個
(注:小柄な私は、普通より量は少な目です。夕食のご飯は早寝も大事なので一膳で打ち止め。
 反省点;夕食は20時までに!

私のリアル食II:大阪国際女子マラソン前日(ベストタイム更新の2016年)

マイ実践ポイント:遠征・前泊の外食、勝負レースでは名物より食べ慣れた食事を!
朝食:ベーグル(+ジャム)、バナナ、ヨーグルト、カフェオレ、オレンジジュース
補食:一日分のビタミンジュース、栗どら焼き(新幹線で移動中)
昼食:オニギラズ(鮭と卵焼き)オニギリ(近江牛肉味噌)、柚子ハチミツのホットドリンク
   (大阪駅コンビニ購入)
   (反省点:コース下見バスの時刻が迫り、慌ただしい食事。良く噛むことは心がける。)
夕食:豚生姜焼きおひつご飯セット(ミニサラダ、温泉卵、お味噌汁つき)
   白米一粒も残さず完食! ラン友さんと美味しく食べてリラックス。
夜食:イチゴ大福(糖質もビタミンCも補給できる差し入れで気持ちもほっこり)生姜湯

***
トレーニングも食事の摂り方も万全な状態でレースに臨めれば理想的ですが、体調や多忙なスケジュールにより、なかなかそうはいきません。アスリートフードの食事学は、それまで身体を作ってきた食事の積み重ねを大切にし、レース直前に少しでも不安を除き、走れる力を整えるためにあるものです。私のコラムが皆様のランニングライフに少しでもお役に立てれば幸いです。また、どこかのレース等で皆様とお会いし、レース当日の食事のお話し等、語りあえたら嬉しく思います!
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庄内 菜穂子 (しょうない なおこ)
アスリートフードマイスター1級の他にもアクティブ野菜ソムリエの資格を保有。
「ヘルシー・エイジング」をコンセプトに、ランニングや登山を長く楽しむための食事作りを提唱。
アスリートフードセミナーや野菜ソムリエとしての講演を多数実施。
食事のとり方も練習のひとつと捉え、江東シーサイドマラソン壮年女子ハーフの部で3年連続1位等、年代別で入賞。
「アスリートフードマイスター&野菜ソムリエ」として美味しく食べてパワーアップできる食事術を伝授します。

【ブログ】ネイチャー&ベジタブルのHaruna-Café

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第172回 走食健美~パワーサラダforアスリート

アスリートフードマイスター1級の庄内菜穂子が
ランナー向けの食事実践術を紹介します。

10月に入りマラソンレースをはじめ、秋のスポーツ大会も真っ盛り。最近、忙しくても一皿でバランス良く栄養が摂れる「パワーサラダ」が注目されています。野菜ソムリエとして、以前から旬の果物を盛り込んだ「ベジフルサラダ」をセミナー等で紹介してきました私の4回目となるコラムは、運動する人を元気にする「パワーサラダ forアスリート」の提唱です。

【パワーサラダforアスリート】
パワーサラダとは、生野菜を中心とした副菜としてのサラダではなく、ビタミン・ミネラル・食物繊維の栄養素を強化する果物と、たんぱく質源となる卵、肉類、魚介類、大豆製品等を加えて、一皿でバランスの良い食事となるサラダです。更にドライフルーツやナッツ類をトッピングして味覚・食感も豊かに、美味しく完食できるパワーサラダは、特に健康と美に気を使う女性達のランチとして人気を得ています。

パワーサラダ=野菜 (トマト、パプリカ、カボチャなど緑黄色野菜を1/3目安に、計175g程度)
+果物 (柑橘類、キウイフルーツ、柿、林檎、イチジク等100g程度)
+たんぱく質源(卵、肉類・魚介類、豆・豆腐等の大豆製品、チーズ等50g程度)
+トッピングにドライフルーツ、ナッツ、フルーツグラノーラ等(ビタミン、ミネラル)
このパワーサラダを基本に、選ぶ食材と量をレース・試合のタイミングや疲労回復などの目的別に変えるのが、パワーサラダ forアスリート!

今回はレース期突入ということで、フルマラソン出走者の多くの皆様が意識するレース1週間前からの食事にオススメのパワーサラダをご紹介します。

① レース6-4日前:高たんぱく質・低糖質パワーサラダ
レース前に筋肉の調子を整えるラストチャンス。基本のパワーサラダより、たんぱく質は大
目に、糖質の少ない食材を使うことを意識しましょう。
☆メニュー例:蒸し鶏と柿、グリーンリーフのパワーサラダ

    ・とり胸肉(皮なし)には必須アミノ酸がバランス良く含まれています。特にBCAAが多
    い!(蒸し鶏の作り置きがオススメですが、サラダチキンなど市販品利用で時短もOK。)
    ・秋に旬を迎える柿にはカリウム、ビタミンC、βカロテンが豊富で疲労回復も期待できま
    す。
    ・柿には水菜やベビーリーフ等のグリーンリーフとの組み合わせが美味しい!
    ・トッピングには亜鉛、鉄、カルシウム、マグネシウム等のミネラルにビタミン(B群、E)も
    多く含む低糖質なナッツ(松の実、くるみ、アーモンド等)を利用。ローストナッツで
    香ばしさを、ドライフルーツのクランベリーで色合いをプラス。
    ・チーズは脂質の少ないカッテージチーズ。
    ・ドレッシングは胡麻や柚子醤油など和テイストがオススメです。 

② レース3-1日前:カーボローディング・パワーサラダ
基本のパワーサラダに、たんぱく質食材の量を減らし、低脂肪・高糖質の食材を増やすこと
を意識。イモ類、ニョッキ、バゲット等の糖質食材を加えるのがポイント。
☆メニュー例:ゆで豚とカボチャ、キウイフルーツのパワーサラダ

    ・豚肉は肉類の中でもビタミンB1、B2の含有量が特に多く、糖質・脂質のエネルギー代謝
    を促進。
    ・カボチャはビタミンB群、C、E、βカロテンが豊富。旬は夏でも保存の効くカボチャはレ
    ース期にも有難い緑黄色野菜。糖質も多いので、カーボローディングにイチ押しイモ類!
    ・キウイフルーツはビタミンCの宝庫。たんぱく質分解酵素のアクチニジンが含まれるので
    肉類の消化を促進し、レース前で弱り気味の胃にも優しいフルーツです。
    ・お肉には柚子ポンとタマネギのドレッシング(香り成分のアリシンでビタミンB1の吸収を
    助ける)、カボチャにはヨーグルトとマヨネーズのドレッシング等、使い分けるのも美味
    しく完食するコツ。
    ・トッピングは鉄や亜鉛の含有量も多いカボチャの種を散らして親子サラダ?!

**
2つのメニュー例や食材例を参考に、皆様も大皿のキャンパスに絵を描くように、「パワーサラダ forアスリート」を盛り付けてみてくださいね! 楽しく作り、美味しく食べる! もちろん、忘れてはいけない、しっかり運動!でした。(笑)

●アスリートフードマイスター1級
庄内 菜穂子 (しょうない なおこ)
アスリートフードマイスター1級の他にもアクティブ野菜ソムリエの資格を保有。
「ヘルシー・エイジング」をコンセプトに、ランニングや登山を長く楽しむための食事作りを提唱。
アスリートフードセミナーや野菜ソムリエとしての講演を多数実施。
食事のとり方も練習のひとつと捉え、江東シーサイドマラソン壮年女子ハーフの部で3年連続1位等、年代別で入賞。
「アスリートフードマイスター&野菜ソムリエ」として美味しく食べてパワーアップできる食事術を伝授します。

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第171回 走食健美~丈夫な骨で走り続ける食事術!

アスリートフードマイスター1級の庄内菜穂子が
ランナー向けの食事実践術を紹介します。

 秋風が涼しく気持ちよく走れる季節になりました。トレーニング強化の日々が続くこの時期に、気を付けたいのが「疲労骨折」。骨粗鬆症が懸念される成人女子だけでなく、走るとすねの下部に痛みがでる「脛骨疲労骨折」は、30代の男性ランナーにも多いそうです。三回目となるコラムは丈夫な骨を作り、骨折予防に効く食事術のご紹介です。

骨は毎日コツコツ生まれ変わる
骨密度は男女ともに20代後半に減少期に入りますが、骨の新陳代謝は年齢に関係なく続き、骨は約3年で生まれ変わると言われています。やはり毎日の食事が大切ですね。運動した日は発汗によるカルシウムの損失も多くなります。また、骨を鉄筋コンクリートに例えると、コンクリートにあたるカルシウムだけでなく、折れにくい鉄筋にあたるコラーゲン繊維作りには、たんぱく質も必要です。バランスの良い食事を基本に、運動量・発汗量により栄養素の足し算をしていきましょう。
ビタミン類は骨作りにも重要な役割を持っていることもわかります。

① 骨折予防に効く栄養素の効果的足し算

    カルシウム 不足すると骨粗鬆症や骨軟化症になる
    (牛乳、乳製品、イワシ、小魚、干しエビ、木綿豆腐、小松菜、ミズナ、大根・カブの葉、ヒジキ等)
    +カルシウムの吸収、骨形成に必要なビタミンD(サケ、サンマ、ブリ、イワシ等の魚、キノコ類)
    +骨形成に必要なビタミンK(納豆、プロッコリー、コマツナ、ホウレンソウ等の野菜)
    +コラーゲンの生成に必要なビタミンC(赤ピーマン、トマト、プロッコリー等の野菜、果物)
    たんぱく質

日本人はカルシウムの1日の摂取推奨量(例えば男性30歳・40歳代、15歳以上女性650mg)に対し、実際の摂取量平均は男女ともに200mg以上不足。運動する人は牛乳1杯(200mlでカルシウム220ml)多く飲みましょう!と言われる所以もそこにありますが、えっ、それでもまだ推称量並み?カルシウムの吸収を良くし、骨全体の形成に必要な栄養素も意識して食事に摂りいれることが大切ですね。

② オススメ食材例 (いろいろありますが、補食含めてコツコツ食べる私のイチ押し)

    チーズ:カルシウムにたんぱく質はもちろん、リン、亜鉛等のミネラル、βカロテン、
     ビタミンB群、ビタミンK
    等のビタミン類も含む栄養食材。脂質やナトリウムも多いので食
     べ過ぎ注意
    ですが、脂質の少ないカッテージチーズリコッタチーズもあります。ツマめ
     る補食、サラダのトッピングにオススメ。(携帯に便利なベビーチーズも重宝。)
    イワシ:カルシウムの吸収に必要なビタミンDも同時に摂れ、良質なたんぱく質(アスリ
     ートに大切なアミノ酸のBCAA
    も多い)疲労回復が期待されるビタミンE、オメガ3系
     脂肪酸のEPA/DHA
    も豊富なアスリート食材。片口イワシはナッツと補食に、しらすや
     ジャコ、イワシ缶詰は副菜に、干物、鮮魚は主食の時短料理に最適。

    ③ メニュー例
    例1:カッテージチーズのカナッペ(補食・前菜にも)

      ・低脂肪なカッテージチーズは減量中にオススメできるチーズです。たんぱく質やカルシ
       ウムに加えて、ビタミンB2、B12も含むのでエネルギー代謝とアミノ酸代謝を促進。
       ハチミツにナッツ、ドライフルーツ、ミニトマトなどのトッピングも楽しみましょう。

    例2:イワシのナッツパン粉焼き

      ・イワシの開きにナッツパン粉をまぶして揚げずに焼いて香ばしい!余ったナッツパン粉
       でビタミンD豊富なキノコもソテーして付け合せに。
      夕食例:イワシのナッツパン粉焼き、ブロッコリーサラダ、小松菜と厚揚げの煮びたし、
          ワカメと豆腐のみそ汁

    **
    疲労骨折はランナーのみならず、サッカー、野球など多くのスポーツの“頑張る”競技者に起こりやすい故障です。私も秋のレース期前に足の甲の痛みが慢性化し「中足骨の疲労骨折」が心配になり、病院に駆け込んだことがあります。結果、頑張りすぎない私(笑)は疲労骨折ではなく一安心。日々の食事が大切とはいえ、怪我が疑われたら早めに診察を受けましょう!
    (メニュー例のレシピはBlogに掲載予定)

    ●アスリートフードマイスター1級
    庄内 菜穂子 (しょうない なおこ)
    アスリートフードマイスター1級の他にもアクティブ野菜ソムリエの資格を保有。
    「ヘルシー・エイジング」をコンセプトに、ランニングや登山を長く楽しむための食事作りを提唱。
    アスリートフードセミナーや野菜ソムリエとしての講演を多数実施。
    食事のとり方も練習のひとつと捉え、江東シーサイドマラソン壮年女子ハーフの部で3年連続1位等、年代別で入賞。
    「アスリートフードマイスター&野菜ソムリエ」として美味しく食べてパワーアップできる食事術を伝授します。

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第170回 走食健美~筋肉・腱・靭帯の故障予防

アスリートフードマイスター1級の庄内菜穂子が
ランナー向けの食事実践術を紹介します。

 みなさん、こんにちは。アスリートフードマイスターの庄内菜穂子です。9月に入り秋のマラソン・レースに向けてトレーニングも走り込み期に突入ですね!急にスピード練習の強度を上げたりすると、足の故障や違和感に繋がってしまう事もあります。そこで、今回は筋肉や筋肉を束ね骨に繋げる腱、関節を保護する靭帯を強化し故障から守り、万一の怪我からの回復を助ける食事術のご紹介です。

【筋肉・腱・靭帯を強くする食事】
前回のコラムでお伝えしました筋肉の材料ともいえる、たんぱく質とコラーゲンは腱・靭帯の強化にも有効。おさらいしながら、オススメのアスリート食材を中心にお話しします。

① 筋肉・腱・靭帯に効く栄養素の効果的足し算

    たんぱく質
    +たんぱく質の合成と分解を促進するビタミンB6(レバー、肉、卵、牛乳、魚、緑黄色野菜等)
    +コラーゲンの生成に必要なビタミンC(赤ピーマン、トマト、プロッコリー等の野菜、果物)
    +亜鉛 ミネラルの一つ、亜鉛はたんぱく質の合成に必要。激しい運動後には亜鉛が消費されます。
     (カキ等の貝類、牛肉、レバー、魚、大豆、高野豆腐など大豆加工品、小麦胚芽、卵、
     チーズマツの実、ゴマ等種実類)

亜鉛はバランスの良い食事を摂っていれば大きな不足の心配はありませんが、現在の日本人は一日の摂取推奨量(男性10mg、女性8mg)に対し、男女ともに1mg程不足。また、亜鉛はウィルスや細菌に対する免疫機能を維持するためにも必要です。怪我や病気治療中のアスリートは特に意識して食事に摂りいれましょう。

② オススメ食材例 (いろいろありますが、私のイチ押し、イチオイシイ!!)

    カキ(牡蠣):マラソンレース期に旬を迎えるカキは高たんぱく低脂質。亜鉛はもちろ
     ん、鉄、カルシウム、マグネシウムといったアスリートに重要なミネラル、ビタミン
     (A、B群、C、E)も含む“海の完全食品”です。レース直前は生牡蠣は避けた方が安全
     ですが、東北や瀬戸内海のレース後は、地元の新鮮な牡蠣で完走祝いの祝杯を!(アル
     コールは控えめに (~_~;)
    レバー:亜鉛の含有量は豚レバー>牛レバー>鶏レバーの順になりますが、いずれも血液
     を作る鉄、銅等のミネラルビタミン(A、B群、C、E、葉酸)も含む、超優秀なアスリ
     ート食材。レバーを家で調理するのが苦手という方はデリ惣菜でレバニラや焼き鳥でも
     良し!
    ナッツ類:松の実>ゴマ>カシューナッツ>アーモンド>ピーナッツ>クルミ
     手軽な補食としてもオススメのナッツ類は、鉄、カルシウム、マグネシウム等のミネラル
     にビタミン(B群、E)も多く含みます。繊維質が多いので血糖値の上昇を抑える効果がある
     反面、脂質も多いので食べ過ぎには注意。補食としてだけではなく、家族のお料理にも美
     味しく活用してみましょう。

③ メニュー例
例1:牡蠣と青ねぎのパスタ

    ・新鮮な牡蠣が一番ですが、牡蠣の季節に早ければ、オイル缶を利用して簡単にパスタが作
     れます。牡蠣はトマトソース、ホワイトソース、和風ソースのいずれとも相性良し。缶詰
     めの塩分の効いたオリーブオイルに早ゆでパスタを使えば時短料理にもなります。

例2:松の実とドライフルーツ、ハムのケーク・サレ(甘くない塩味のお惣菜ケーキ)

    ・砂糖・バター不使用で低カロリー、豆乳+チーズ+卵の生地で高たんぱく質なケーク・
     サレは、故障でランニングを控えている時でも可能な筋トレに励むアスリートに食べさせ
     てあげたい(女心(笑))松の実は“陸の牡蠣”とも言われ亜鉛の含有量はナッツの中でも
     トップ。同じく栄養価の高いドライフルーツ(今回はデーツ)をトッピング、生地にハム
     を入れたケーク・サレは運動後の疲労回復ランチにもなります。
      ランチ例:キノコオムレツ、サラダ、フルーツヨーグルト、カフェオレ、
           オレンジジュース

**
“走り”はサッカー、野球など多くのスポーツの大切な要素。いろいろな競技に取り組むアスリートの皆様のご参考になればと思います。次回も、アスリート共通の課題に取り組みます。お楽しみに。
(メニュー例のレシピはBlogに掲載予定)

●アスリートフードマイスター1級
庄内 菜穂子 (しょうない なおこ)
アスリートフードマイスター1級の他にもアクティブ野菜ソムリエの資格を保有。
「ヘルシー・エイジング」をコンセプトに、ランニングや登山を長く楽しむための食事作りを提唱。
アスリートフードセミナーや野菜ソムリエとしての講演を多数実施。
食事のとり方も練習のひとつと捉え、江東シーサイドマラソン壮年女子ハーフの部で3年連続1位等、年代別で入賞。
「アスリートフードマイスター&野菜ソムリエ」として美味しく食べてパワーアップできる食事術を伝授します。

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第169回 走食健美~残暑に負けない疲労回復食

アスリートフードマイスター1級の庄内菜穂子が
ランナー向けの食事実践術を紹介します。

 みなさん、はじめまして。アスリートフードマイスターの庄内菜穂子です。夏は世界陸上ロンドン大会の話題で熱く盛り上がりましたね!マラソンを続ける私も日本代表選手の活躍にパワーをいただきました。

今回からの連載では“しっかり走り、美味しく食べて、身体と心の健康美”を大切にして欲しい…そんな思いを込めて、秋のレースで快走を目指すランナーにお役立ち!食事実践術をお伝えします。
(ここでの「美」は身体の中からキレイになるインナービューティー、それはお肌や笑顔のキレイに繋がります。)

【残暑に負けない疲労回復食】
私世代はもちろん、若いランナーの皆さんからも、夏は①筋肉疲労が抜けない ②食欲がない⇒夏バテ・身体が重い、走る気力がない、という声を多くお聞きします。このような負のスパイラルから抜け出すため、疲労回復食をしっかり摂り、食欲を取り戻す食事術が今回のテーマです。

① 疲労回復食のポイント
トレーニング後の食事タイミング+栄養素の効果的な足し算はレース期でなくても重要です。

    疲労回復のためと筋肉超回復のためのゴールデンタイム
    ・運動終了後30分以内:運動エネルギーとして使われた筋グリコーゲンの回復タイミング
    を逃さずに栄養補給しましょう。
    糖質摂取で筋グリコーゲンを回復
    +糖質からエネルギーを作るのに必要なビタミンB1(豚肉、豆類、バナナ、緑黄色野菜等)
    +たんぱく質(又は吸収のより速い)アミノ酸、プロテインの同時補給で筋グリコーゲンの
    合成が促進され、次のステップの筋肉の超回復に繋げます。
    コンビニ利用例: 鮭のおにぎり、ハムサンド、豆大福、大豆バー、果物・野菜ジュース
    高運動量の場合は栄養補助食品:プロテインバー、アミノ酸系ゼリー・スポーツドリンク
    ※運動で枯渇したBCAA(体内で合成できない必須アミノ酸のうち、筋肉の構成・回復に重要なバリン、ロイシン、イソロイシン)を含む栄養補助食品・飲料は運動後も効果が期待されます。
    ・運動終了後1~2時間以内:破壊された筋繊維を修復し、更に太くする筋肉の超回復を図るため、高たんぱく質な主菜をメインに、ビタミン・ミネラル含めバランス良い食事を摂りましょう。たんぱく質は通常1日体重1kg7あたり1gの摂取が推奨値ですが、運動後はその1.5倍まで、筋肉強化には2倍までを目安に摂りましょう。
    たんぱく質
    +たんぱく質の合成と分解を促進するビタミンB6(レバー、肉、卵、牛乳、魚、緑黄色野菜等)
    +コラーゲンの生成に必要なビタミンC(赤ピーマン、トマト、ブロッコリー等の野菜、果物) 

    サプリメントに頼るのではなく、食事でBCAAを多く含む食材(鶏肉、大豆製品、卵、マグロ赤身、鮭等)を意識して摂ることも大切。また、食事ではビタミンB1の働きを助ける
    アリシン(ネギ類に含まれる香味、辛に成分)も加熱せずに薬味等として加えると糖質の代謝に効果的です。

② 夏の食欲不振対策メニュー
☆味覚(夏は特に酸味、辛味)香り(香味野菜、スパイス利用)、色素で”美味しそう”を引き出す
例1:ランチにアレンジそうめん

・午前のトレーニング日:白ごま坦々そうめん

    糖質+たんぱく質にビタミンB1豊富な豚肉+ネギのアリシン ⇒疲労回復栄養素の足し算!

・トレーニングお休み日:三種のヘルシートッピングそうめん

    ⇒レモンのビタミンCに酸味とクエン酸で食欲アップ、心身の疲労回復を助けます!

例2:しっかり走った夕食にお肉でスタミナ系vs.お魚あっさり系の主菜

・週末午後ラン日:豚肉と野菜のカレー炒め

    一汁三菜善:たんぱく質を豆腐でプラス、夏野菜の塩麹浅漬け、岩海苔とモロヘイヤのスー
          プ、塩豆と舞茸ご飯、青ねぎの薬味 ⇒ビタミン、ミネラルも十分摂取

・平日帰宅ラン日:マグロアボカド丼

    一汁二菜丼善:マグロ丼には紫玉ねぎでアリシン効果。具沢山味噌汁(豆腐、ワカメ、椎
           茸、小松菜)、オクラのジャコのっけ、ルビーグレフルサラダ ⇒加熱調理
           最小限の速攻食

**
最後に、疲労回復のゴールデンタイムをご存知の方は多いと思いますが、もう一つアスリートに大切なゴールデンタイムもご存知でしょうか? それは成長ホルモン分泌のゴールデンタイムで、血糖値の総じて低い空腹時、トレーニング時、睡眠時と言われています。アスリートには睡眠も大切ですね。
それでは次回をお楽しみに。(メニューのレシピはBlogに掲載予定)

●アスリートフードマイスター1級
庄内 菜穂子 (しょうない なおこ)
アスリートフードマイスター1級の他にもアクティブ野菜ソムリエの資格を保有。
「ヘルシー・エイジング」をコンセプトに、ランニングや登山を長く楽しむための食事作りを提唱。
アスリートフードセミナーや野菜ソムリエとしての講演を多数実施。
食事のとり方も練習のひとつと捉え、江東シーサイドマラソン壮年女子ハーフの部で3年連続1位等、年代別で入賞。
「アスリートフードマイスター&野菜ソムリエ」として美味しく食べてパワーアップできる食事術を伝授します。

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